今日は3つ隣の駅まで「一人ショッピング」に行ってきました。
もちろん、一人で買い物すること自体は初めてではありません。
が、その「一人ショッピング」の範囲はかなり狭いものでした。
マンションの真下につながるショッピングモール、
10分ほど歩いた所にある巨大市場。
そして日本人在住者の強い味方「ジャスコ」、こちらは徒歩20分。
食料やら消耗品やら、生活必需品といったものは
ほとんどこの3つで賄えちゃうのです。
元来、出不精な私。
わざわざ一人でよその街に出て買い物するなんてことはぁ、
余程の必要に迫られないかぎり、あり得ないのでした。
が
しかし!しつこいですが、今の私、鬱明けの私、悟りを開いた私は
違います!今までは心細く億劫でしかなかった単独行動が、
ちょっぴりワクワク、ドキドキなものへと変わりつつあるのです。
本当は香港島のコーズウェイベイというところまで
足をのばそうと思っていたのですが、昨日路線図を見ているうちに
やっぱちょっと遠いな〜疲れそうだな〜 と、
根深い出不精根性が芽をだし、
やはり近場の沙田(シャーティン)に変更しました。
大事なのは単独行動に慣れ親しむこと。場所はどこでもいいのです。
沙田のショッピングモールは物凄く大きくて、まさに迷路。
新宿タカシマヤ-タイムズスクエア-並みでしょうか。
しかし、その客数が並みじゃありません。これがまた物凄い人ごみ。
土日ともなると通路全てが、スクランブル交差点状態となります。
私は人ごみが非常に嫌いなので、夫とのお出かけ時にも
このショッピングモールはほとんど立ち寄ったことがないのが実情です。
今日は平日なのでそこまでは混んでいなかったものの、
時間と共にどんどん客足が増え、「今日って祭日だったっけ?」
と思うほどでした。
着いて早々、
HMV沙田店を探したのですが、
これが一向に見つけらない。
確かこのなかに店舗があると思ったんだけどな〜
あ〜詳しいこと調べてこなかったな〜
と
ぐるぐる歩き回ったけど、別のCD屋しか見つからない。
このCD屋でも欲しかったCDは置いてあったのですが、
どうせならHMVで他のもいろいろ聞いてから買いたいと思い、
しつこく
ぐるぐるぐるる…探しているうちにカスタマーサービスセンターなるものを見つけ、
ここでHMVの場所を聞いてみようと、あと1メートルのところまで
近寄ったものの、話しかける寸前で怖気づいてしまいました。
(HMV沙田店は確かにあるだろうが、このショッピングモールの中ではなく、
どこか別の路上にあるのかもしれない…)
と、自分のあやふやなHMV沙田店情報に不安を抱いてしまったのです。
家に帰って本でちゃんと調べてみたら、HMVはやはり
沙田駅のショッピングモールの中にあったのでした。
欲しかったCDは他の店で手に入れはしましたが、
「ショッピングモールのサービスセンターで初質問をする」という誇らしげな栄光は、
まさにその一歩手前で逃してしまったのでした。
あぁ、やっぱ聞けばよかった…と少し反省。
とにかくよく歩きました。
いつもはどこに行くにも夫の後をついて行くだけだった私。
今日は自分ひとりで探索です。
このショッピングモールは夫よりも詳しくなったかも…。
HMVを探しまくったおかげでだいぶ把握できました。
大きな文房具屋があったのですが、
そこでとてもいいものを見つけました。
ベルトの紐などにぶらさげられるキーホルダー式の小さな時計。色は緑。
実は、夫が腕時計の金属が合わないらしく、手首に湿疹ができてしまい、
腕に巻かなくても済むような、懐中時計か何か
いいものはないかと、常々ちょっと探していたのです。
このキーホルダー式時計、手の中にスッポリ納まるほどの小さなボディながら、
ストップウォッチ、カレンダー・曜日表示、方位磁石、温度計、
そしてアラームとなんとも多機能な商品。しかも50香港ドル(約750円)!
時計にしてはちょっと安すぎるかなとも思いましたが、
出張続きのハードな夫へ、
日ごろの感謝とのんきな一人ショッピングの罪滅ぼしも兼ね、
久々にプレゼントしようと決めました。

このキーホルダー式時計の展示場所。それは鍵つきガラス扉の中。
そうです、またもや
「店員をお呼びください商品」です。
幸い、すぐ近くに暇そうにしている店員の女の子が一人います。
中腰でガラス扉の中を吟味しているふりをしながら、
早く早く!早くしないと店員がどっかいっちゃうぞ!と自分を駆り立たせ、
「エクスキューズミー」と声をかけました。
そして、緑色の小さな時計を指差しながら
「ウォッチ!」と一言…
もっとまともな英文を言えばいいようなもんですが、
緊張のため単独単語しか出てこないのです。
女の子は
「Do you want the watch ? (あの時計が欲しいんかぃ?)」
と物凄い低音声で言いました。
予想外に無愛想な反応に思わずビビリながらイエスと答える私。
女の子は色は緑しかないがそれでもいいかと私に確認すると、
別の店員を呼びに行きました。
鍵をもった別の女の子が在庫棚を開け、
箱に入った新品商品を私に手渡そうとしたそのとき、
(この時計は最初から電池がついているのだろうか…)と、
私はそのことがちょっと気になり、
「ヤウモウ バッテリー?」と広東語+英語で聞いてみました。
「ヤウモウ」が広東語で「〜はありますか?」という意味。
バッテリーは言わずもがな電池です。
ところがこの女の子はバッテリーがわからないのか、
私の言ってる意味自体がわからないのか、「?」状態。
ここで引き下がるのも嫌なので、私は鞄の中に忍ばせていた
虎の巻をゴソゴソ取り出し、電池は何というのか調べてみました。
ところが、「電気」は載っているのに「電池」が載っていない。
仕方がないので電気を意味する広東語の一単語を指差して
必死で尋ねると、多分伝わったのか、
「ヤウヤウ (あるある)」と答えてくれました。
手探り状態の会話に私が
エヘヘと照れ笑いすると、
店員の女の子も笑みをこぼします…
私はこういう瞬間がとても好きなのです。
会話がたとえお粗末な納得いかないものに終わっても、
この笑みを共有できれば全て良しなのです。
ところで、買い物をしていると
会計時にレジで話しかけられることがたまにあります。
以前は「ソーリー?」とか
「ゴンドンワァ〜ムゥセッゴン (広東語しゃべれない)」
とか聞き返していたのですが、
今回の沙田ショッピングで私は気がつきました。
レジで何か言われたら、その9割方が、
「ポイントカードお持ちですか?」みたいなことを言っている
と思って間違いありません。
もちろん、袋に入れますか?とか、贈り物ですか?とか
言ってる可能性もあるにはありますが、
香港でもカードは
「カーッ」と同じような発音なので、
カーッ!と聞こえたら「モウ (ない)」と答えれば
たいていすんなりと事が運びます。持ってたら「ヤウ」ですけど。
会計するとき、何か言われるかも…といつもちょっとドキドキしてたので、
今回の発見は私にとってかなりでかいです。
大事なのは単語だ!確信しました…
沙田のショッピングモールには日系企業として、
無印商品と西友が入っています。
無印はぷらっと見るだけのつもりだったのですが、
懐かしいお菓子のオンパレードに思わず感激!
鈴カステラにツイストフライという名のネジネジ揚げ煎、
そして夫の好きなシューチョコを購入しました。
一通り隈なく探検し、西友で納豆も買いだめし、
気づけば4時間近くが経過。
小腹も空いてきたし、さすがに疲れたのでいよいよ
外食です。
今回で2度目のひとり外食。今日は西友のそばにあった洋食屋に決定。
スパゲティを食べました。
香港のイタリアンはあまりおいしくないのですが、
ここのスパは予想外においしかった!
今までのなかで一番まともかも。
そのお値段日本円にして約540円、しかもコーヒーつき。
…ちょっと得した気分です。
腹ごしらえも済み、最後に小憎ねこのためにと
おいしそうなドライフードを購入しました。
ここでも会計のときに「チョメチョメ
カーッ!」と話しかけられたので、
「モウ (ない)」と確信的に答えると、スタンプカードを一枚作ってくれました。
私が外国人だと気づいたレジの女の子は
「ヤッバーマン ヤッゴ! (100ドルで1個)」とゆっくり言いながら、
スタンプをひとつ押してくれました。
「ヤッバーマン ヤッゴ!」私もくりかえします。
ここでもにっこり、笑顔の共有です。
家を出たのが2時。こんなあんなで時が過ぎ、7時帰宅。
なかなか有意義な一日でした。
広東語をもっと覚えたいという欲求が久しぶりに湧いたように思います。
以前はかなりの時間を割いて勉強していたものですが、
最近はすっかり怠けていました…。また一からやり直すべかな。
焦らず欲張らず、少しずつ地道に続けよう…
私の虎の巻です。
使いそうな表現がイラスト&写真と共にずらりと並び、
指差しで互いに会話ができるようになっています。
ただし!広東語の命である声調記号が表示されていないので
語学教材として学ぶにはプラスアルファが必要です。
指差した単語を香港人に発音してもらう…とかね。
つまり、これは教材本というよりも、
香港人とのコミュニケーションを図るための本なのです。
この本を見た相手は必ず興味を示してくれます。
その後のやりとりが好意的、かつスムーズになること請け合いです。
(違う国のバージョンも有り。)
人気blogランキングへ↑長々ブログ、ご購読に感謝です!