2005年07月29日

かつら裁判

香港で夜10時から放送されてる「危瞼人物」というドラマを観た。
簡単に言えば犯罪者を描いたドラマ。

数少ない知ってる単語を聞き耳立てて拾いながら
登場人物の表情と字幕を照らし合わせつつ観ていたのだが、
これがなかなか為になる。
広東語の勉強にももちろんなるが、香港の実情など
今まで知らなかったようなこともわかって結構楽しい。


主人公が裁判にかけられるシーンがあった。
悲壮な主人公の熱演。
話の展開上、シリアス極まりないこのとき、裁判長がアップで映った。

ぶっっっ
なになになになに?????

裁判長の頭には、ルイ13世のような
クルクル巻き毛の白いかつらがのっていた。
しかも微妙に黒髪がはみ出している。
手前にいる他の裁判官もモーツアルトやらバッハやら
ちんちくりんなかつらを皆かぶっているのである。

まるでドリフのコントを見ているような思いであった。
昔懐かし、「どっきりマル秘報告〜!」とヘルメットかぶったおやじが
椅子の影から出てきてもおかしくないくらいの違和感。
爆笑し、なんじゃこりゃ〜と一人テレビにツッコミを入れる。

さらにルイ13世なる裁判長は真剣な面持ちで
ハンカチくらいの大きさの黒いベールを頭にひらりと乗せると
「死刑」を宣告したのである。
一体これはなんなのだ!
かつらも奇妙だが、この行為もさらに不可思議である。

wig trial.JPG

香港はこんな裁判制度なのか!と
かなりカルチャーショックを受けた私であった。

その後、
香港はイギリスの植民地だったから、イギリスがかつら裁判なのでは、
と調べたところ、やはりそうであることが判明した。
中国に返還された今も香港のかつら裁判は続いているのだろうか。
ドラマの設定背景も確か返還前だったので、その辺は疑問が残る。

しかし、なぜかつらなのだろうか。
かつらからはみ出た黒毛がなんとも間抜けさを引き立てているように
思うのは私だけではないはず。
ちょんまげのほうがまだマシだ… 
いや、前言撤回。ルイ13世がバカ殿に変わるだけである。

訳のわからぬしきたりはかなり多いが、
かつら裁判には恐れ入った。現代におけるその意義を知りたいものである。
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2005年07月25日

市場とテレビ

タイポーで一番古い通りといわれる「富善街(フーシンガイ)」に行ってきた。
魚屋、肉屋、八百屋。パン屋に乾物屋、そして花屋に服屋に金物屋。
あらゆる店がずらりと隙間なく立ち並ぶ「ガイシー(市場)」である。

パンの焼けるいいにおいがするな〜と思いきや、
数歩進むと乾物屋のキッツ〜イにおいに鼻をつんざかれる。

響き渡る広東語。
すれ違うおばちゃんの汗ばむ腕がピチョンと触れる。
香港の熱情を詰め込んだような、そんな通りだ。

この通りにはタイポーに越してきたばかりのころ、
夫と一緒に一度来たきりである。
いつもはもっと手前にある室内市場に行っていた。
そこもなかなかローカルな場所なのだが、
この通りのローカル度はさらにその上をゆく。
築地やアメ横の広東語版を想像してもらいたい。

冷静を装いつつ通り歩いたが、一巡目はあまりのローカル度にびびって
どこの店にも立ち寄ることができなかった。
肉屋でばら売りされていた肉片を、
おばちゃんたちが素手で選り好みして買っていたのには
ちょっとカルチャーショック。

しかしめげずに、二巡目でなんとか買い物を実行することができた。
田舎なだけに都心よりかなり物価が安い。
今回は「ムゴ〜イ」とか「多謝(ドーヂェ)」、数字程度しかしゃべれなかったが
もっと通って、いろいろ話しかけられるようになりたいものである。

市場では英語はほとんど通用しない。まさに広東語の世界だ。
英語の流通度は他のアジア圏よりかなり広い香港だが
しかし、やはり香港は広東語の国なのである。
広東語の大切さをさらに実感した私であった。





最近、広東語の勉強をかねて、香港テレビを見るようにしている。
真剣に聞くようにするとこれもなかなかいい勉強だ。

昨日みたグルメ番組が印象的だった。
日本となんら変わらぬ構成ではあったが、たったひとつ
大きく異なることが。

案内人の男女がおいしそうなステーキをがぶり。
まずは男がコメント。
口いっぱいに肉をほおばり、飲み込む前にその味わいを熱心に語る。
画面いっぱいに映る口の中のくちゃくちゃの肉片。
ちょっと美しくないわなぁと思っていると、負けずに女もがっつく。
そしてかわいらしい顔をして「ホウメイアー!(おいしいねー!)」と叫び、
同じようにくちゃくちゃの肉片を披露する。

いや〜豪快。ここまでくると「行儀が悪い」を通り越して気持ちがよい。
日本のどこぞのタレントがほんの一口チビリと食べて、
「ん〜、口いっぱいに広がる肉汁が…」とか言うより
ずっとおいしさは伝わる感じがする。

くちゃ音たてられたら却下だけど。

delicious.JPG


あ、あともうひとつ。
香港でもドラえもんは日本以上に人気番組なのだが、
どうもドラえもんの声が私にはしっくりこない。
なんとも柔らかなテノール声。だみ声じゃないのだ。

日本のアニメはキャラクターそれぞれの声色に
かなりハッキリ違いがつけられていると思うのだが、
こちらはそれほどキャラクターの声に特徴がない。
なので、今しゃべっているのがのび太なのか、ドラえもんなのか、
ジャイアンなのか、はたまたスネ夫なのか…これが結構まぎらわしい。
せめてドラえもんくらいは、「元祖・大山しのぶ」と
同じような声質にしてほしかった。

もうすぐ香港はディズニーランドが開幕だ。
アメリカでも日本でも、ミッキーマウスは裏声の変な声だが
香港ではどうなるのだろうか。
ちょっと気になる今日この頃である。

posted by みこねこ at 22:52| Comment(0) | TrackBack(0) | イラストで感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年07月23日

2005 香港書展

ワンチャイの香港曾議展覧中心(コンベンションセンター)にて
開かれているブックフェアに行ってきた。

Book Fair.JPG

ブックフェア、いわゆる本の見本市。
日本でさえ興味を持ちつつ行ったことがなかったのに、
ワンチャイまで、しかも行ったこともない会場にたった一人で、
物凄い人ごみを覚悟のうえ出かけるなど、以前の私からは考えられない。
すごい成長、進歩だな、と自画自賛でちょっと褒めてみる。

駅に降りた時点で、明らかにブックフェアへと向かう人ごみがうじゃうじゃ。
会場の場所がちゃんとわかるかな、などという出発前の不安はいらぬ心配であった。
人の流れに沿っていくだけで無問題。

がしかし、香港曾議展覧中心という名の建物はすぐそこに見えているのに、
なかなか入り口にたどり着かない。
ブックフェアへ行く通路はロープでくくられ、警備員が点在している。
どうやら人ごみを整備するため回り道をさせられているようだった。

入り口をめざすこの行列はしばらく続きそうだ。
私はまだなにも食事をとっていなかったので、
腹ごしらえを先に済ませておこうと人ごみから抜け出て、
近場にあったサンドイッチ屋でちょっと休憩。
モカコーヒーと水菜やベーコンの入ったサンドイッチを頼む。
私らしくなくちょいと小洒落たランチである。値段も高め。

ベンチに座り、ゾロゾロとつづくブックフェア行列を眺めながら
モグモグ食べる。
夫は仕事にいそしんでいるのに、私はのん気だな〜などと思わずつぶやきながら、
いや、これは香港生活に慣れる為の練習なのだ!と都合よく自分を励まし、
コーヒーを飲み終えると再び行列へと加わった。

やっとこさ会場入り口へ到着し、チケットを購入。
「ヤッゴーヤン(一人)」と人差し指をたてながら受付の女性に笑顔で言う。
「イーサップマン(20ドルです)」と言われ、
自分も「イーサップ、イーサップ」とブツブツ繰り返し
お金を払う。


会場に入り、そのでかさと天井の高さに少し興奮。
中国・台湾・香港と各出版社・書店がブースごとに本を販売している。
とりあえず、端から順に見て行くことに。
最初にみたのが中国のブースで、その安さにびっくり。
分厚い本がどれも30元程度で売られている。日本円にして約450円。
私はそこで幾米という作家の絵本をみつけ、
ひと目見た瞬間にもうこの作家のファンになってしまった。
いや、このひとは素晴らしい!ほんとに。
3冊ほど一気に購入。

ばか広い会場を3時間ほどかけて回り歩いたが、結局購入したのは
最初の売り場だけだった。

そうそう、途中、英会話だかなんだかそんな感じの売り場に
でかでかと掲げられていた垂れ幕がおもしろかった。
改善港式英語 No More Chinglish! とある。
Chinglish か、なるほど。思わず頷く私。
中国語式抑揚の英語がChinglish なら、
日本式カタカナ英語はJapanglish といったところか。

1時過ぎに出かけ、8時に帰宅。
夜はいつもの庶民派ワンタンメン屋。

今回はスチームライスを頼む。
竹の容器にインディカ米を入れ、ひき肉などの具材をのせて蒸したものだ。
これがなかなかおいしい。

途中から家族連れが相席してきたのだが、私がハグハグ食べていると
ちびっ子がメニューを選びながら、私のスチームライスを指さし、
「あれがいい!」みたいなことを言った。
卓上がほんわかと笑顔でつつまれ、母親が私に話しかける。
私は口いっぱいにスチームライスをほおばりながらも
メニューの写真を指差して「ニゴニゴ!(これこれ!)」と教えてあげた。
ちょっと楽しい、うれしいひと時であった。

家に帰ってから、さっそく「幾米」という作家について調べてみる。
やはり、バリバリ日本でもジミーという名で彼の作品は売られていた。

香港じゃなきゃ手に入らないようなのを買うべきだったかな。
まぁ、いっか。安かったし。中国語だし。
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2005年07月20日

デンタルフロスとともに生きる。

私は歯磨きに物凄い時間を使う。

毎食後必ずすぐに歯磨き。特に夕食後の歯磨きには30分費やす。
まずは口をゆすぎ、水でぬらした歯ブラシで大雑把に歯の汚れを落とす。
そして歯磨き粉をつけ一本一本丁寧に磨く。 
シュコシュコシュコシュコ シュコシュコシュコシュコ
腕がぱんぱんになるまで磨く、磨く、磨く。

磨き終わったら口を軽くゆすぎ、
今度はデンタルフロスで歯の間をさらにシュコシュコする。

デンタルフロスとは、簡単に言ってしまえば糸みたいなもんだ。
小さなケースの中に糸が巻尺のようにおさまっており、
ガラガラガラと必要な分だけ糸を引っ張って切り取って使う。
使い方はいたって単純。
右手と左手の指先に糸の先端を軽く巻きつけてピーンと張り、
歯の間に滑り込ませてシュコシュコやるのである。

dental floss.JPG

歯間ブラシといったものもあるが、
あれだと本当に隙間のある歯にしか使えない。
デンタルフロスなら、一見隙間のないような歯にでも、
シュコシュコ引きながら歯の間にくいこませれば、
歯ぐきの付け根までうまく侵入させることができるのだ。

どんなに丁寧に歯ブラシで歯を磨いても、
フロスでシュコシュコするとまだカスが出てくることがある。
デンタルフロスは重要だ。
きちんと歯を磨いてるのに虫歯になるという人はぜひ試してほしい。


先日、いつものようにデンタルフロスで歯磨きのフィナーレを
シュコシュコしていたとき、ブチッと糸が切れてしまった。
そう、デンタルフロスはよく切れる。

特に私は入りそうもない歯の間にも無理やり
シュコシュコ入れるのでその頻度もかなり多い。
しかし、実はこの「無理やりシュコシュコ行為」は注意が必要である。

フロスがただ切れるだけならいいのだが、たいていは
歯の間に繊維を引っかからせて切れる。
つまり、歯の間にデンタルフロスの繊維が詰まった状態なわけだ。
これは結構焦る事件である。
無理やりシュコシュコ歯の間に通しているので、
楊枝や歯ブラシでは絶対にこの繊維を取り除くことはできない。
もう一度なんとか同じところにデンタルフロスを通して、
詰まった異物を一緒に引き抜くしかないのだ。

ところが、本当に隙間のほとんどないような歯の間だと
これすら不可能となる。
今まではかろうじて糸一本シュコシュコできていたのが、
繊維が詰まったことによりまったく糸の入る余地がないのだ。

これはかなりブルーになる。
なんともいえない歯の違和感。
歯医者で自分の歯にフィットしていない銀の詰め物を
無理やり押し込められたようなそんな感覚だ。

なんとかこの歯の間に取り残された異物を取り除こうと
楊枝でホジホジしたりデンタルフロスでもう一度シュコシュコしようと
試みたりしたが、繊維の詰まった歯間は微動だにしない。
何度やってもフロスはブチリと途中で切れてしまうし、
楊枝はボキリと折れ、挙句の果てには勢い余って歯茎につきささる始末。

私はほとんど発狂状態である。大量に流れ落ちる汗。
ぬおぉおぉおぉお〜 とか
ふんぬぅ〜っ とか叫び、
しまいにはなんで入んないんだ、このやろう!
鏡に映る大口開けた恐ろしい形相の自分に怒鳴りつけるのだった。

nuooo!!.JPG

30分の格闘が経過したが、結局歯の違和感を解消することはできず、
残ったのは洗面所でてんこ盛りになっているちぎれたデンタルフロスと
折れた楊枝、そして汗だくの体だけであった。

私は、歯に詰まったデンタルフロスの繊維と
一生をともにすることを余儀なくされたのである。

死ぬまでずっとこの異物とともに生きるのだ。
火葬場でともに焼かれるのだ。
…なんてふと思いながら、汗を流しに風呂場へと向かう私であった。



(後日の感想)

人間の順応性とはすばらしい。
当日は気になって気になって仕方がなかった歯間の異物感だったが、
翌日にはまったく気にならなくなってしまった。
まるでもともとそこに挟まっていたかのように。
未だにデンタルフロスは入り込めないままだが…


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2005年07月18日

広東語講座 その弐

香港人とのコミュニケーションを図るのに便利な言葉。
それは「ディムゴン?」である。

「ディ〜ムグッド(上向き矢印) ゴォングッド(上向き矢印)」とどちらも中音からの尻上がり調子で発音する。
この言葉のなす意味は「なんて言うの?」といったことであり、
「ゴンドンワァ〜 ディムゴン?」と言えば、「広東語でなんて言うの?」
といった質問になる。

市場にでも行って、大根を片手に「ディムゴン?ディムゴン?」と
尋ねれば、たいていはその広東語名を教えてもらえるはずだ。
もちろん大根だけにかぎらず「ディムゴン?」はなんにでも使える。
例えば、正月に「ハッピーニューイヤー!」と英語で挨拶し、
その後に「ゴンドンワァ ディムゴン?」と聞けば、
「新年快楽(サンリンファイロッ)」とか
「恭喜發財(ゴンヘイファッチョイ)」とか教えてくれるし、
飲茶に行ってメニューを指差し「ディムゴン?」と言えば
「蝦餃(ハーガウ)」とか「腸粉(チョンファン)」とか発音してくれる。

こういう問いかけに多くの香港人が気持ちよく、しかも大喜びで答えてくれるのだ。
「ヤッブンワァ ディムゴン?(日本語でなんて言うの?)」と
逆に質問されることもあるかもしれない。
たった一言の「ディムゴン」によって会話が盛り上がることはまず間違いない。
真剣にやれば、かなりの単語や文章を学ぶことも可能である。
これこそ、現地ならではの広東語習得法であろう。


先日、マクドナルドにてソフトクリームを購入。
香港ではツイストコーンという英語表記がなされているこのソフトクリーム。
日本でも100円くらいで売られていると思うが、
香港ではなんと2ドル。日本円にして約30円。いや〜安い。そしてうまい。

私は背後に誰も並んでいないのを確認すると、
ここで「ディムゴン」質問をしてみようと思い立ち、
ソフトクリームを指差しながら「ディムゴン?」と尋ねてみた。

ところがレジの女の子は、私が英語をしゃべっているのだと思ったらしく
「コーン?」とつぶやき「???」な顔。
私が負けじとディムゴンディムゴンと連発していると、
困惑していた彼女の表情が「わかったっ!」と言わんばかりにキラリと輝いた。

おっ、やっと通じたかと胸をなでおろすと、
女の子はカウンターの下の棚を中腰になって覗き込んだ。
…ソフトクリームを広東語で言ってもらうだけなのに
なにを探しているんだろう?と思った瞬間、
彼女は真っ白い1本のプラスチックスプーンを満面の笑みとともに
私に差し出したのである。

ぶっ
思わずふきだしそうになった。タハーッってな感じである。

twist cone.JPG

客の心理を必死で読み取ろうとした彼女の思いを無にするわけにはいかない。
それにこれ以上ディムゴン攻撃をつづけると、ただの迷惑な客になるだけである。
私は素直に「多謝(ドーチェ)」とお礼を言い、
スプーンを受け取ってマックを立ち去ったのだった。

どんまいどんまい、こういうこともたまにはあるさ〜


今回学んだこと。それは、
「ディムゴン」の前には「ゴンドンワァ」をつけたほうがよい!
ということである。
突然「ディムゴン」だけ言うと、相手がそれを
英語の一単語だと勘違いしてしまう可能性があるようだ。
日本人だって、突然西洋人からソフトクリーム片手に「ナンテ言ウノ?」
などと聞かれたら、きっと戸惑うはずである。
ナンテユウノ? ナン? ユーノウ? Not You know?
ってな具合に訳のわからぬ英文が頭を駆け巡るであろう…

声量も足りなかったようだ。以後気をつけねば。


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2005年07月14日

小憎ねこの粗相

最近、小憎(コニク)ねこがおしっこを漏らす。

これは、ところ構わずおしっこするということではない。
猫ながらもきちんとトイレの存在は理解していて、
催した際には毎回必ず自分のトイレに行く。

水を飲んでいると思いきや、ハッと顔を上げ、
トイレに向かってテコテコテコ…
そのうしろ姿はなんともかわいらしく
「ちゃんと自分のトイレがわかってるんだから偉いよなぁ」と
誇らしく思えるほどだ。

トイレに入り、砂を掘ると
しっぽをツーンとおったてる。

チョロチョロチョロッ

ジョオォォォ〜…

そしてぷるぷるぷるっ としっぽを震わせながら最後の一絞りをする。

からだがデカイせいか、いつもしっぽの先っちょが
入り口から顔を出しているのだが、
この「ぷるぷるぷるっ」が見ていて非常に面白い。

こんなふうに、小憎ねこは必ず毎回自分のトイレを利用するのだが
しかし、問題なのはそのトイレ容器なのである。

小憎ねこはオス猫ゆえ、
おしっこ発射地点が異様に高いのだ。

15センチ程度の深さのトイレでは
彼のおしっこ落下地点はまず受け取りきれない。
そのため私は小憎ねこ用に蓋つきのトイレを購入しており、
深さの足りない入り口部分には「おしっこはみ出し」を防ぐための
下敷きをガムテープで貼り付け、その高さを補強していた。

toilet !.JPG

今までは無事、この改良トイレで事なきを得ていたのだが、
なぜか、最近になって
この「おしっこはみ出し防御下敷き」が敗北を喫するようになったのである。

朝起きると、トイレの下に敷いてある新聞紙に黄色い水たまりができている。
下敷きの力及ばす、はみ出す小憎おしっこ…
なぜじゃっ!?

トイレの中を覗いてみると小憎うんちが転がっていた。
うんちを避けようとして、いつもよりお尻が
入り口の外にでてしまったのかもしれない。
そう思い、数日様子を見ていたものの、どうやら
うんちと「おしっこはみ出し」は関係ないようで、その後も週に何度か
黄色い水たまりに驚かされる私なのであった。


そんなこんなで今日の朝を迎え、一番に小憎トイレに出向くと
黄色い水たまりの不在にホッとひと安心。
中に転がっていたうんちを片付け、猫砂を補充してやると、
さっそく朝の尿意を催した小憎ねこがトイレへテコテコやってきた。

トイレの横でじ〜っと眺めるていると、
いつものように入り口からしっぽをおったてて、
小憎ねこがジョォ〜ッとおしっこをし始めた。
「はみ出し防御下敷き」でなんとかおしっこはトイレの中へと
跳ね返されてはいるが、それにしても危なっかしい。
はみ出す一歩手前、ギリギリだ…

なんて思いながら見ていると、私の大好きな最後の一絞り
「ぷるぷるタイム」がやってきた。
小憎ねこのしっぽがぷるぷるっと震えだす。
私は思わず小憎ねこのしっぽをツンツンツン、とつっついた。

するとあろうことか、小憎ねこは猫特有の喜びの表現を示したらしく、
お尻をクイィィ〜ンッと上へ突き上げたのである。
ただでさえ高かったおしっこ発射地点が、さらに高く持ち上がり、
黄色いおしっこが下敷きを乗り越え、チョロロロロ〜ッと
床下に零れ落ちたのだった。

わわわっわぁ〜!

焦った私が小憎ねこのしっぽをギュッとトイレの中に押し込めると、
小憎ねこはなんとか最後の一絞りをトイレの中で済ませてくれた。
黄色い水たまりはかろうじて最小限におさまったのである。

purupuru….JPG

今回の「はみ出し」は自分のチョッカイが原因ではあるが、
とにかく、もうこのトイレでは小憎ねこの高地点おしっこを
受け止め切れないのはまぎれもない事実だ。
新たな小憎トイレを早く探さねば…



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2005年07月12日

出不精の一人ショッピング

今日は3つ隣の駅まで「一人ショッピング」に行ってきました。
もちろん、一人で買い物すること自体は初めてではありません。
が、その「一人ショッピング」の範囲はかなり狭いものでした。

マンションの真下につながるショッピングモール、
10分ほど歩いた所にある巨大市場。
そして日本人在住者の強い味方「ジャスコ」、こちらは徒歩20分。
食料やら消耗品やら、生活必需品といったものは
ほとんどこの3つで賄えちゃうのです。

元来、出不精な私。
わざわざ一人でよその街に出て買い物するなんてことはぁ、
余程の必要に迫られないかぎり、あり得ないのでした。
しかし!
しつこいですが、今の私、鬱明けの私、悟りを開いた私は
違います!
今までは心細く億劫でしかなかった単独行動が、
ちょっぴりワクワク、ドキドキなものへと変わりつつあるのです。

本当は香港島のコーズウェイベイというところまで
足をのばそうと思っていたのですが、昨日路線図を見ているうちに
やっぱちょっと遠いな〜疲れそうだな〜 と、
根深い出不精根性が芽をだし、
やはり近場の沙田(シャーティン)に変更しました。
大事なのは単独行動に慣れ親しむこと。場所はどこでもいいのです。

沙田のショッピングモールは物凄く大きくて、まさに迷路。
新宿タカシマヤ-タイムズスクエア-並みでしょうか。
しかし、その客数が並みじゃありません。これがまた物凄い人ごみ。
土日ともなると通路全てが、スクランブル交差点状態となります。
私は人ごみが非常に嫌いなので、夫とのお出かけ時にも
このショッピングモールはほとんど立ち寄ったことがないのが実情です。
今日は平日なのでそこまでは混んでいなかったものの、
時間と共にどんどん客足が増え、「今日って祭日だったっけ?」
と思うほどでした。

着いて早々、HMV沙田店を探したのですが、
これが一向に見つけらない。
確かこのなかに店舗があると思ったんだけどな〜 
あ〜詳しいこと調べてこなかったな〜
ぐるぐる歩き回ったけど、別のCD屋しか見つからない。
このCD屋でも欲しかったCDは置いてあったのですが、
どうせならHMVで他のもいろいろ聞いてから買いたいと思い、
しつこくぐるぐるぐるる…

探しているうちにカスタマーサービスセンターなるものを見つけ、
ここでHMVの場所を聞いてみようと、あと1メートルのところまで
近寄ったものの、話しかける寸前で怖気づいてしまいました。

(HMV沙田店は確かにあるだろうが、このショッピングモールの中ではなく、
 どこか別の路上にあるのかもしれない…)
と、自分のあやふやなHMV沙田店情報に不安を抱いてしまったのです。

家に帰って本でちゃんと調べてみたら、HMVはやはり
沙田駅のショッピングモールの中にあったのでした。
欲しかったCDは他の店で手に入れはしましたが、
「ショッピングモールのサービスセンターで初質問をする」
という誇らしげな栄光は、
まさにその一歩手前で逃してしまったのでした。
あぁ、やっぱ聞けばよかった…と少し反省。


とにかくよく歩きました。
いつもはどこに行くにも夫の後をついて行くだけだった私。
今日は自分ひとりで探索です。
このショッピングモールは夫よりも詳しくなったかも…。
HMVを探しまくったおかげでだいぶ把握できました。

大きな文房具屋があったのですが、
そこでとてもいいものを見つけました。
ベルトの紐などにぶらさげられるキーホルダー式の小さな時計。色は緑。

実は、夫が腕時計の金属が合わないらしく、手首に湿疹ができてしまい、
腕に巻かなくても済むような、懐中時計か何か
いいものはないかと、常々ちょっと探していたのです。

このキーホルダー式時計、手の中にスッポリ納まるほどの小さなボディながら、
ストップウォッチ、カレンダー・曜日表示、方位磁石、温度計、
そしてアラームとなんとも多機能な商品。しかも50香港ドル(約750円)!
時計にしてはちょっと安すぎるかなとも思いましたが、
出張続きのハードな夫へ、
日ごろの感謝とのんきな一人ショッピングの罪滅ぼしも兼ね、
久々にプレゼントしようと決めました。

GOMA Stopwatch.JPG


このキーホルダー式時計の展示場所。それは鍵つきガラス扉の中。
そうです、またもや「店員をお呼びください商品」です。

幸い、すぐ近くに暇そうにしている店員の女の子が一人います。
中腰でガラス扉の中を吟味しているふりをしながら、
早く早く!早くしないと店員がどっかいっちゃうぞ!と自分を駆り立たせ、
「エクスキューズミー」と声をかけました。
そして、緑色の小さな時計を指差しながら「ウォッチ!」と一言…
もっとまともな英文を言えばいいようなもんですが、
緊張のため単独単語しか出てこないのです。

女の子は「Do you want the watch ? (あの時計が欲しいんかぃ?)」
と物凄い低音声で言いました。
予想外に無愛想な反応に思わずビビリながらイエスと答える私。
女の子は色は緑しかないがそれでもいいかと私に確認すると、
別の店員を呼びに行きました。

鍵をもった別の女の子が在庫棚を開け、
箱に入った新品商品を私に手渡そうとしたそのとき、
(この時計は最初から電池がついているのだろうか…)と、
私はそのことがちょっと気になり、
「ヤウモウ バッテリー?」と広東語+英語で聞いてみました。

「ヤウモウ」が広東語で「〜はありますか?」という意味。
バッテリーは言わずもがな電池です。
ところがこの女の子はバッテリーがわからないのか、
私の言ってる意味自体がわからないのか、「?」状態。
ここで引き下がるのも嫌なので、私は鞄の中に忍ばせていた
虎の巻をゴソゴソ取り出し、電池は何というのか調べてみました。
ところが、「電気」は載っているのに「電池」が載っていない。
仕方がないので電気を意味する広東語の一単語を指差して
必死で尋ねると、多分伝わったのか、
「ヤウヤウ (あるある)」と答えてくれました。

手探り状態の会話に私がエヘヘと照れ笑いすると、
店員の女の子も笑みをこぼします…
私はこういう瞬間がとても好きなのです。
会話がたとえお粗末な納得いかないものに終わっても、
この笑みを共有できれば全て良しなのです。


ところで、買い物をしていると
会計時にレジで話しかけられることがたまにあります。
以前は「ソーリー?」とか
「ゴンドンワァ〜ムゥセッゴン (広東語しゃべれない)」
とか聞き返していたのですが、
今回の沙田ショッピングで私は気がつきました。

レジで何か言われたら、その9割方が、
「ポイントカードお持ちですか?」みたいなことを言っている
と思って間違いありません。
もちろん、袋に入れますか?とか、贈り物ですか?とか
言ってる可能性もあるにはありますが、
香港でもカードは「カーッ」と同じような発音なので、
カーッ!と聞こえたら「モウ (ない)」と答えれば
たいていすんなりと事が運びます。持ってたら「ヤウ」ですけど。

会計するとき、何か言われるかも…といつもちょっとドキドキしてたので、
今回の発見は私にとってかなりでかいです。
大事なのは単語だ!確信しました…


沙田のショッピングモールには日系企業として、
無印商品と西友が入っています。
無印はぷらっと見るだけのつもりだったのですが、
懐かしいお菓子のオンパレードに思わず感激!
鈴カステラにツイストフライという名のネジネジ揚げ煎、
そして夫の好きなシューチョコを購入しました。

一通り隈なく探検し、西友で納豆も買いだめし、
気づけば4時間近くが経過。
小腹も空いてきたし、さすがに疲れたのでいよいよ外食です。
今回で2度目のひとり外食。今日は西友のそばにあった洋食屋に決定。
スパゲティを食べました。
香港のイタリアンはあまりおいしくないのですが、
ここのスパは予想外においしかった!
今までのなかで一番まともかも。
そのお値段日本円にして約540円、しかもコーヒーつき。
…ちょっと得した気分です。

腹ごしらえも済み、最後に小憎ねこのためにと
おいしそうなドライフードを購入しました。
ここでも会計のときに「チョメチョメ カーッ!」と話しかけられたので、
「モウ (ない)」と確信的に答えると、スタンプカードを一枚作ってくれました。
私が外国人だと気づいたレジの女の子は
ヤッバーマン ヤッゴ! (100ドルで1個)」とゆっくり言いながら、
スタンプをひとつ押してくれました。
ヤッバーマン ヤッゴ!私もくりかえします。
ここでもにっこり、笑顔の共有です。

家を出たのが2時。こんなあんなで時が過ぎ、7時帰宅。
なかなか有意義な一日でした。
広東語をもっと覚えたいという欲求が久しぶりに湧いたように思います。
以前はかなりの時間を割いて勉強していたものですが、
最近はすっかり怠けていました…。また一からやり直すべかな。

焦らず欲張らず、少しずつ地道に続けよう…






香港第2版広東語


香港第2版広東語



著者:伊藤まみ

出版社:情報センター出版局

本体価格:1,300円

私の虎の巻です。
使いそうな表現がイラスト&写真と共にずらりと並び、
指差しで互いに会話ができるようになっています。
ただし!広東語の命である声調記号が表示されていないので
語学教材として学ぶにはプラスアルファが必要です。
指差した単語を香港人に発音してもらう…とかね。

つまり、これは教材本というよりも、
香港人とのコミュニケーションを図るための本なのです。
この本を見た相手は必ず興味を示してくれます。
その後のやりとりが好意的、かつスムーズになること請け合いです。
(違う国のバージョンも有り。)


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posted by みこねこ at 07:54| Comment(2) | TrackBack(0) | イラストで感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年07月10日

初ひとり外食

今日はおパパ(夫の父)のお使いで
香港國際空港に初めて一人で行って参りました。

空港に行ったこと自体、数回しかない私。
夫が出張中のため、今回たった一人で急遽出向くことに…
それがどーしたと言われそうですが、異国での一人移動は
結構不安なものです。

電車での移動ならばいいのですが、自宅から空港への
交通手段は普通の公共バス。
私はバスでの移動がとても不安なのです。
空港行きのバスは、日本のように
次の停車場を知らせる電光表示板がついているのでまだいいのですが、
香港のバスは表示板もアナウンスも全くないものがほとんど。
慣れない外国人には、ちとツライと思います。

優しい夫から空港行きのバスの番号や各バス停の名前等を教えてもらい、
空港のバスターミナルの細かな場所やらなんやら
ものすごい念の入れようで調べ、いざ出発です。

異常に意気込んで行ったわけですが、
表示板つきバスですからもちろん何事もなく無事到着。
空港で日本から帰ってくるおパパの到着を待ち、
おパパに頼まれていた荷物を渡すという突然のお使いも無事完了…

さて、仕事に忙しいおパパが私と一緒に帰るわけがないので
帰りもまたまた一人バスの旅です。
空港のロビーからバスターミナルまでは少し距離があるのですが、
念密な調査ゆえ、これまたいとも簡単にたどり着きすんなり乗車。

バスが発車し、2つほどバス停を通り過ぎると
一人のおじさんが乗ってきました。
空席があるにもかかわらず、立ったままゴソゴソと鞄のなかを探っています。
しばらくすると、一番近くに座っていた私に話しかけてきました。
ゲッ! と思いつつ、
「ゴンドンワァ〜 ムゥセッゴン (広東語しゃべれないの)」
と答えたのですが、伝わらないのか聞こえないのか、
構わずしゃべり続けるおじさん。

しょうがないので、「ソーリー アイ ドン ノー!」と言うと、
おじさんは
「Do you have change?(小銭持ってる?)」
と今度は英語で聞いてきました。
とりあえず意味がわかったので、いくらにくずしたいのかそれを
聞こうと思ったのですが、言葉につまってしまって
ア〜とかウ〜とかしかでてこない。
おじさんはそんな私をみつめると、「OK OK」と手をはらいながら
返答のタイムリミットを宣告し、さっさと他の人に聞きにいってしまいました。

そっか、バス賃を払う小銭がないんだな、とワンテンポ遅れて思いながら、
土足配達人に引き続きまたもや低レベルな自分の対応に、
「自宅〜空港ひとり旅」の実行で弾みかけていた心が
ちょっとしぼみました。

しかし、ここで落ち込んだらまた鬱(うつ)への逆戻りです。
めげちゃぁいかん!おじさんの英語が理解できただけでも
いいじゃぁないか!と、なんとか自分を元気付ようと努めていたそのとき、
バスが突然大きくゆれ、私の座席のすぐ前に設置されているトランク置き場から、
ひとつの小さなトランクがドサッと落っこちました。

手をのばせば届くところにひっくり返っている他人のトランク。
しばらく知らぬふりをしていたものの、やはり放っておくこともできず、
よいしょ、と両手でそのトランクをつかみ、棚へと戻してあげました。

そんなあたりまえの善意に、
「これでさっきの小銭の不手際は帳消しだにゃ」と勝手に自分を褒め称え、
よし、今日はこの勢いで外食してやる!と思い立ったわけです。

香港に来て以来、まだ一度もひとりで外食をしたことがない私。
いつもは、ひとりで食べてもな〜 おいしくないしな〜と
単独行動の心細さをそんな言葉たちでごまかしていたのですが、
今日の私、鬱明けの私は一味違います。

標的はワンタン麺!店のまえでメニューを見るふりをしながら、
ウロウロ、ウロロと何度も店の様子をチェックし、
やっぱりやめておこう…と一度は店を通り過ぎたのですが、
ここで負けたらアカン!入るのじゃっ!
となんとか店の中へと足を踏み入れました。

店員の目につきやすいようにレジ近くの席へと座って、いざ注文。
指差しオーダーと単純英語でうまくしのぐと、ホッとひと安心…
な〜んだ、別にどってことないじゃん!と気分を良くした私は、
別紙にあった「時間限定セットメニュー」とやらをみつけると、
やっぱりこっちのほうがいい!と、おばさん根性丸出しで
もう一度同じ店員を呼びよせ、注文を変更してもらったのでした。

海老ワンタン麺に油菜系の茹で野菜、そしてコーヒー。
全部で約360円!いやぁ〜安いねぇ〜!
久々に飲むコーヒーに心まで豊かになった感じがしました。

お腹も満たされたし、このまま帰るのはちょっともったいないな〜
そう思い、今度は文房具屋へ。

そこでいい物をみつけました。
こんなのです!

sticker1.JPGsticker2.JPG

ドアとか壁とか、好きなところに貼り付けられる
プラスチック製のステッカー。
TAKE OFF YOUR SHOES!
そうです。例の「靴脱げ〜!」であります。

マンションの同じ階に、こういうのを貼っている人がいて、
いいな〜欲しいな〜とずっと思っていたのです。

さっそく買おうと思ったのですが、この商品、
頑丈なひもで展示棚にくくりつけられていて、どうしても取れない。
これはよくある、「店員をお呼びください商品」だったのです。

なんとか自分でとれないかとグイグイ引っ張ったのですが、
外れるわけもなく、またもや弱虫根性がムクムクと顔をもたげ、
店内をウロウロウロ…。しかし!
今日の私はいつもと違うのだ!
人のよさそうなおばちゃん店員を見つけ、ムゴォ〜イ!と話しかけました。
レジのそばにいるこのおばちゃんを、
「靴脱げステッカー」のぶらさがっている地点までどうやって
連れて行こうか、長い英文を言わねばならぬかとも思ったのですが、
とりあえず「ア〜 エクスキューズミー」ともう一度くりかえしました。

すると、おばちゃんはかわいらしいおめめをキラリと光らせて
「イエスッ!」となんとも気持ちの良い返事でこたえ、
何も聞かずに私の後についてきてくれました。

こうして無事にステッカーを手に入れ、
他にもパステルクレヨンや香港の絵葉書などを購入したのであります。


そうなのだ!そうなのだよっ!
大事なのはこうやって、自分自身で経験することなのだ!

誰だって初めてのことには不安を抱く。
だったら経験してしまえばいいだけのことなんだ!
習うより慣れろというじゃぁないかっ。
不安だからってそれを避けていたら、いつまでたっても前に進めない。
やらないから不安なままなのだ。
悩んだり怯えたりするより、やってしまったほうがずっと気が楽になる。

こんな簡単なことが今やっとわかった。
一皮剥けた気がする…


こんな感じですっかり上機嫌になり、勢いづいた私は
マンションの入り口に常駐している警備のおじさんに
「靴脱げステッカー」の広東語読みを教わろうと思いつきました。
 
ムゴォ〜イムゴォ〜イと話しかけ、ステッカーの広東語を見せながら
「ニゴォ ディムゴン?(これなんて言うの?)」と質問。
ところがおじさんは「ハイラハイラ〜(うん、うん)」とニコニコ笑顔で頷くばかり…

しつこく「ディムゴンディムゴン」、しつこく「ハイラハイラ」。

…どうやらおじさんは、私が「靴脱げステッカー」をゲットした
その喜びを訴えているのだと思ったようです。
ふたりともかなりの笑顔でしたが、会話のキャッチボールは不成立…
このところの不勉強で、私のわずかな広東語がさらに衰えたらしい。
勉強せねばっ!

家に帰って、泣きわめく小憎ねこをなでなでした後、
さっそく「靴脱げステッカー」をピンポンチャイムの隣に貼りました。
これで土足配達人もわかるだろう…いや、
たとえまた土足で入ってきても、
今度こそ、きちんとコミュニケーションとれる気がする…

赤と白のつるんとしたステッカーに向かい、
にっこり微笑んだ私なのでした。

postcard.JPG
購入した絵葉書です。私の描いた絵ではありません。念のため。




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posted by みこねこ at 06:22| Comment(4) | TrackBack(0) | イラストで香港 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年07月08日

ウツからの脱却

ここ数日、ウツ期でした。
私は根本的にネガティブ人間なので、よくウツ状態に陥ります。
立て続けの夫の出張&独り留守番に加え、先日の宅急便受け取り時の
手際の悪さにすっかりしょげこんでいました。

あ〜、ウツだな〜と感じるその判断基準がいくつかあります。

1.誰ともしゃべりたくない、接したくない。

2.とにかく億劫。起きるのも面倒。
  布団にへばりついていないと不安を感じる。

3.夢を見るのがとても楽しみ。
  目覚めると夢の余韻にひたる。

depression time.JPG

…とまぁこんなところでしょうか。

今日も10時間睡眠。本当に病気じゃないかと思うほど眠り続け、
目が覚めてもなかなか起き上がる気になれない。
しばらくボ〜ッとして、いいかげんしっかりせねばと、
夫に頼まれている翻訳文を作成しているうちに
なんとなく元気になってきました。

ウツからの脱却法として大事なのは、
気分の乗らないときは何もしない、ということです。
気持ちが伴っていないのに無理して何かをしようとすると、
結局なかなか作業がはかどらず、より一層疲れてしまい、
そんな自分を余計悲観的に感じてしまうからです。

とにかく待ち、そろそろいいかげんやるべかなぁ〜と思ったら
実行に移すことです。そうすると不思議と集中でき、
やってるうちにやる気というか喜びのようなものが芽生えてきます。

そしてもうひとつ、ウツ脱却の大きな活力となるのが、
なんでもいいから、とにかく何かに強く感動する、ということです。

私の今回のウツ脱却の活力源となったのが、
「今日は七夕だね…」です。

姉からもらったメールの中にあった一文。
この言葉に私のしぼんでいた心がピクリと震えました。

(あぁ、そっかぁ…七夕だったんだ、今日は…)

今日が何日なのか何曜日なのか、どんな日なのか、
そんなことも忘れたまま過ごしていた自分を垣間見たような思いがしました。
幼い頃の七夕の思い出、笹の葉にぶらさがった短冊、
いろんな情景が不思議と鮮明に蘇り、妙に感動したのでした。

とにかく感動することなのです。なんでもいいから。映画でも景色でも本でも…
感動するパワーって本当にすごいと思います。
あぁ、頑張らなきゃなっって素直に思えます。
落ち込んだとき必要なのは、励ましの言葉ではありません。
感動するパワーなのです。
…と私は思います。飽くまでも私の場合ですけどね。



そんな中、ロンドンで同時爆発テロが起こりました。
本当に悲しいことです。
なぜ、こんな世の中になってしまったのか。

戦争やテロ、こうした非人道的な行為のその裏に、
必ずといっていいほど宗教や神といった存在があるのはなぜなんでしょう。

戦争やテロを神への正義と信じる人々は、地球の偉大さを知らない。
自分たちが自然に生かされている存在なのだということも。
無知は罪。知らないということは本当に恐ろしい。


…なんてことを考えながら、ますます
これはウツに浸っている場合ではないぞと思ったわけであります。
社会のために自分にできることなんて、わずかなもんですが、
でも日々に感謝する気持ちは誰にも負けません。

新しい朝を迎えられることも、愛する夫が「ただいま〜」と帰って
きてくれるのも、今自分が生きていられるのも、
決して、当たり前なことではないですからね。

一日一日、その一瞬一瞬に感謝し、
もっともっと一生懸命生きねば〜ねばねば〜!

Earth.JPG



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posted by みこねこ at 05:03| Comment(4) | TrackBack(0) | イラストで感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年07月05日

突然の訪問者

本日、突然宅急便がきた。
通常は事前に、これから荷物を届けるという旨の電話が
かかってくるのだが、今回はなんの連絡もナシ。

香港のある印刷会社から、夫が仕事で発注した印刷物が
近々自宅に届くということは、夫から聞いて知っていたものの、
無連絡でくるとは思っていなかったので、突然の訪問に非常に焦った。

常日頃、
夫のはけなくなったトランクスに、のびきったタンクトップという
パジャマにも満たないような格好でくつろぎまくっている私。
即座に人様に会えるような姿ではないのである。

緊急事態のピンポンに、ドアののぞき穴からそろりと覗いてみると、
ちっちゃな男が片手に伝票らしきものを持って立っている。

夫の言っていた宅急便に違いない…
そう思った私は急いでタンクトップの上にTシャツ、
トランクスの上からショートパンツをはき、ドアを開けた。
しかし髪はボサボサ… まぁ仕方がない。

香港のマンションは玄関が二重扉になっているところが多い。
我が家もそうで、普通の木製ドアから10センチほど離れて
スライド式の黒い鉄格子がついている。
誰かが訪問にきたら、とりあえず木製ドアだけを開け、
相手が問題ない人物だとわかったら鉄格子を開いて対応するわけである。
心配ちゃんの私にはなかなかありがたい造りだ。

ドアを開けると、身長154センチの私と同じ程度の、
細っちょろい男が立っていた。鉄格子の黒い柵の向こう側で、
その小さな体には不釣合いにでかいふたつの目だけが
ギョロギョロと動いている。
私はとりあえず「ハロー」と挨拶した。
訪問者との対応時は、必ず「ハロー」で始める。
こちらが外国人であるということを相手に伝えるためだ。
でないと物凄いスピードの広東語で果てしなく捲くし立てられる。

私が香港人ではないとわかった配達のほそっちょ男は、
鉄格子の間から配達伝票を差し出してきた。
伝票を見て、それが夫の言っていた荷物に間違いないことを確認すると、
私は鉄格子をガチャガチャガチャンッと音をたてて開けた。

Delivery Boy.JPG

すると、ほそっちょ男が荷物をカートにのせたまま
土足で部屋の中に入ってきた。

香港は土足の国である。そしてそのほとんどが、
日本人が室内では靴を脱いで生活しているということを知らない。
いや、知ってはいるのかもしれないが、そこまで気が回らないのか、
平気な顔をして土足でズカズカと侵入してくるのだ。
私はその都度いちいち指摘するのも面倒なので、
ドアから2メートル程度の範囲ならいつも黙認しているのだが、
今回のこのほそっちょ男は、私の土足黙認許容範囲を逸脱した。

数少ない広東語ボキャブラリーを駆使して
「ニィドゥ ニィドゥ!(ここ ここ!)」と言っているのに、
親切心からなのだろうが、居間の中央近くまで
土足の足を侵入させて荷物を置き、
しかもテーブルの上に、ベラベラと何枚もの配達伝票やら
家までの地図やらを広げて何かを探しだした。
パソコンやノート、飲みかけの牛乳、そして描きかけのイラストなど、
私物で溢れかえっている我がテーブルの上でだ!

予想外の無断テーブル使用に憤慨した私は、せめて靴ぐらい脱げと、
「テイク オフ ユア シューズ!(靴脱げ!)」と言ってみた。
ところがほそっちょ男は全く英語がダメならしく、
ニヤリと薄ら笑いを浮かべるばかり。
再度、靴!靴!とジェスチャーつきでアピールしたが効果なし。

男は私のそんなイライラなど知る由もなく、
一枚の伝票を探し当て私に差し出すと、$250と書かれた部分をしきりに指差した。

何?!着払い? 
夫からそんな話など聞いてもいなかった私はかなり動揺した。
相手の求める支払いを素直に信じられるご時世ではない。
送り主側が払ってるんじゃないのか!ということを私は言いたかったのだが、
出てきた言葉は
「ペイ(pay)!ペペ…ペイ?ぺぺ… ノーペイ(No pay)!」であった。

英語のできる相手であっても伝わらないであろうこの不可解な
私の言葉に、ほそっちょ男もどうしたものかと困っている。
私はとにかく夫に確認の電話をしようと思い、
「ジャスト ア モーメント!(ちょっと待ってて!)」と
今度は正しい英語を言ったのだが、悲しいかな、
これすらこの配達人には通じないようだった。

仕方がないので、次は広東語で
「ディンワァ〜 ディンワァ〜 (電話!電話!)」と、
電話したいからちょっと待っててという意味で言ったのだが、
これまた全くうまく通じず、配達人自身が携帯でどこかに電話しだしてしまった。

こうして対応に戸惑っていると、
ますますこのギョロ目ほそっちょ配達人の土足が気になりだし、
電話中の配達人にしつこく、「テイクオフ シューズ!(脱げ〜!)」
「プリーズ テイク オフッ!(脱いでくれ〜!)」と
哀願に近い声で叫んだが、
この男は私の言うことを理解しようという気持ちなど全くないらしく、
微動だにしないのであった。

Take off !!.JPG

なんでもいいから、とにかく一度部屋から出て行ってくれ!
との思いでいっぱいだったのだが、どうにもできず、
私は居間の中央にずうずうしく立ちはだかる
ギョロ目ほそっちょ配達人の存在をあきらめるしかなかった。

この男が少しでも怪しい動きを見せやしないか、
私は一重まぶたの小さなおめめをジ〜ッと男に注ぎながら、
出張先の夫に電話をした。
配達人の土足侵入&テーブル無断使用に憤慨した
私のイライラを一身に受けた夫は、ごめんねとひたすらあやまり、
お金は支払って問題ないと私に告げた。

相変わらず居間の中央に土足で立ちつづけている配達人に、
私は「オッケーオッケー」と人差し指と親指で輪っかを作り、
これから支払います、と伝えた。

100ドル札2枚、20ドル札2枚、10ドルコイン1枚。
合計250ドル…。お金を受け取る間、ほそっちょ男は
何一つ言葉を発することなく、目も合わさず私に受領書を手渡すと、
うつむきながら無言で部屋の外へと出て行った。

「おいおい、ひと言ぐらいなんか言ってけよ」と思いながら、
ほそっちょ男の姿を細目で追う…
男は玄関の外にしゃがみこみ、地べたに受けとった金やら伝票やら
地図やらを広げ、それらを一生懸命リュックにしまっている。
私はドアを閉めに玄関まで行き、気分を害しながらも
ほそっちょ男に「サンキュー」とお礼の言葉を言った。

…にも関わらず、男は顔も上げずにただウンウンと頷き、
ひたすらごそごそとリュックに紙切れをしまいこんでいるのだった。
返事の返ってこない私のサンキューが、男の陰鬱な背中に悲しく消えてゆき、
鉄格子を閉めるガチャガチャチャという鋭い金属音と、
木製ドアのバタンと閉まる音だけが後に残ったのだった…


言葉が通じないのは仕方がないが、ならば誠意くらいみせろ!と言いたい。
私のサンキューがかわいそうじゃぁないかっ。
バイバイくらい言え!このやろうっ

…せめて友好の笑顔くらい見せてくれ。


対人恐怖症になりそうなみこねこ… 
しばらくはまた家猫状態が続きそうである。



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posted by みこねこ at 22:29| Comment(2) | TrackBack(0) | イラストでアクシデント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年07月01日

みこねこ手抜きクッキング

夫の出張中、私の食生活はかなり質素なものとなる。
毎日納豆ごはん、毎日ごはんですよ。もしくは
何か一品大量に仕込み、毎日ひじき、毎日カレーだったりする。
これはもう質素を通りこし、粗食と言ったほうがよい。

これでも一応、元コック。
夫のいるときはもちろんきちんと料理するし、なんでも一通りは作れる。
味にも結構自信あり。
がしかし、自分のためだけに用意しなければならないとなると、
まったく作る気がしないのだ。
カレーなら1箱、煮物ならある材料全部ぶち込み、とにかく見た目より量、
大量に仕込んでそれを毎日食べる。
これがまったく苦にならないから不思議だ。食い意地の張ったこの私が。

今回の夫の出張は約10日間。
前半は毎日のようにラーメンを食べたりしていたが、後半はちょっと反省し、
カレーを1箱、大量に仕込んでそれを毎日食べていた。

そんなある日、ふと体重を量ってみるとあらびっくり。
4月の日本一時帰国から換算すると5キロ近く痩せている。
これはちょっとやばいかもと思い、今晩もカレーを…というところを、
気持ち新たに、今度は大量ひじきを仕込んだ。

冷凍庫に練り物の「イカ団子」があったので、
人参を手元でガサツに切り落とし、ひじきとともに鍋にぶち込む。
そして仕上げに「焼き麩」を投入。
相変わらずの手抜き料理。

ところがどっこい、これがまたなんとも旨かった!

予想外のおいしさに思わず笑みがこぼれる。
いつもは物足りないひじきの煮物が、イカ団子という練り物を加えただけで
恐ろしいほどに旨味を増しているのだ。
そしてさらに、これまたなんの味も素っ気もないような焼き麩たちが
その濃厚なおつゆをギュッと吸い込み、
その食感たるや、まるで兵庫県明石市名物『明石焼き』である。

作り方はいたって簡単。
鍋にごま油をチョピッと熱し、
戻したひじきとテキトーに切った人参を入れてひと炒め。
酒やら水やら砂糖やら醤油にだし粉でテキトーに味付けし
好みの練り物を加えて煮る。
できあがったら火を止め、焼き麩をブチ込む。
ここでポイントなのは、麩を水で戻したりしないこと。
その必要はまったくない。かえって味が薄くなるだけである。

麩って味噌汁くらいにしか使わないようなイメージがあるが
なかなかそのパワーはあなどれない。
麩の吸収力をもっと活用すべきである(by ためしてガッテン)

ひじきに限らず、今日の煮物のおつゆはイケルっ!と思ったときには
ぜひとも焼き麩をぶち込んでみて欲しい。
明石焼きの疑似体験ができるはずだ。
fu.JPG



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posted by みこねこ at 19:13| Comment(7) | TrackBack(0) | イラストで感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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