2006年06月28日

検疫心配症候群

pure.JPG

抗体検査の証明書も無事入手し、コニクの検疫準備もしばらくはお休み…
かと思いきや、いろいろとまだやり残したことや確認作業がありまして、
気分的に落ち着かない日々を送っておりました。

まずは、アンパンドクターへ英文メールを送ること。
アンパンマンはコニクが装着しているAVIDのマイクロチップが
日本の検疫に通らないのでは、という大きな懸念を抱いています。
アンパンマンのこの懸念を消し去ってやらないことには、
私は安心して180日間の待機期間をコニクと一緒に過ごすことはできません。
それに何より、なんだかんだ言ってもアンパンマンはコニクの担当医!
アンパンマンがアレコレ言ってきたのは、コニクを思えばこそなわけだし、
なぜ私がAVIDのマイクロチップを選んだのか、
ちゃんとアンパンマンにとことん説明し、そして納得してもらわなければいけません!
アンパンマンには、安心して証明書にサインをしてもらいたい。
それが私の願いでもありますから…

というわけで、丸々一日費やして、アンパンマンへ英文メールを作成。
AVIDのマイクロチップは成田で問題なく読み取れること、
日本の検疫において、マイクロチップの登録は必要条件ではないこと、
このふたつを立証するため、私が検疫所と直接連絡をとり確認した
すべての情報を伝えるべく、事細かに、かなり長いメールを送りました。


「Dr.アンパンマンへ。血清送付の際はサンキューベリマッチョ!」と題していざ送信!
この一通のメールに私の思いがすべて投入されているのだっ!


今まで病院に何回かメールを送りましたが、すべて当日中に返事がきます。
今回、返事をくれとは明記しませんでしたが、
数時間後にちゃんとお返事をもらえました。

返信メールを開くの、かなり緊張しましたよぉ。
コニクの血清検査の結果報告を見るときよりドキドキしたかも…

なんて書いてあるだろ、怖いよ〜 と思いつつ、クリック。


わずか3行ほどの短い返事ではありましたが、

「すべてうまくいきそうだね。Excellent!(素晴らしい!)
そういうことなら、何も問題はないですよ。」

と、そこには書かれていました。
自分の説明を納得してもらえたのもうれしかったですが、
このExcellent(エクセレント)!が物凄いうれしかった…
しかもアナタ!ビックリマークつきですよ!!ビックリマークexclamation
小学校の頃にもらった「たいへんよくできました」のハンコくらいの感激度でしたね♪

そんなわけで、こうして無事にアンパンマンとの和解が成立し、
アンパンマン劇場はとりあえず、いったん 幕を閉じたのでした。



これでスッキリ!あとはもう何も心配いらないわ〜と思いきや、
まだまだいろんなことが気になる気になる…
証明書の記入の仕方とか、ワクチンが本当に間違いなく不活化かどうかとか、アレヤコレヤ…
検疫所へ問い合わせ&確認メールを送る送る、送りまくる…

そして私はふと、突然、
マイクロチップが今もなお ちゃんとコニクに装着されているか、
マイクロチップそのものの番号に間違いはないか、
無性に気になって気になって、仕方がなくなってしまったのです。

もちろん、マイクロチップは病院で読み取ってもらっているし、
診察カードにはワクチン接種の証明シールと一緒に、
マイクロチップ番号が表示されたバーコードシールも貼ってあります。

このバーコードシールが示すマイクロチップ番号が間違ってるってことも、
先月読み取ったばかりのマイクロチップが読み取れなくなってるなんてことも、
絶対といっていいほど、ハッキリ言ってほとんどありえないことなんですが、
私は根っからの病的な心配性。一度気になりだすと止まりません。
万が一、読み取れなかったり、実際に入ってるマイクロチップの番号と
証明書に記載されてる番号が実は違ってたなんてことになったら、
日本に着いたと思いきや、180日間の係留ですわよ!
考えただけで恐ろしい…
お目目ギンギン! 全然寝れなくなっちゃいました。

gingin.JPG



そんなに心配なら、さっさと今すぐ行って確かめてこい!
ってなわけでして、行ってまいりましたよ病院へ。

もう当分アンパンマンの恐怖に怯えないですむんだな〜っと思ったそばからまた病院。
まぁでも、マイクロチップを読み取るだけだから、診察室まで多分入る必要もないだろうし、
カビッ歯くんから以前聞いた情報によれば、
今日はアンパンマンは休みなはず…


マイクロチップの読み取りだけしてほしい旨を病院に電話。
ドキドキしながらもコニクリュックを背負い、勇み足でいざ病院へ。

電話したときは、何やらバタバタ忙しそうだったのに、
行ってみたらすっかりお暇なご様子。
犬も猫も飼い主の姿も待合室にはなく、数人のスタッフが談話してます。
くつろいだ雰囲気にホッと一安心。病院の中へと入り、ネイホウ〜と挨拶。

私が来たことを知ると、電話でよく応対してもらっているジュリィちゃんが
すぐに診察室へ入り、スキャナーを持ってきてくれました。

コニちゃんをリュックから出そうとお尻を引っ張ったらウォ〜ン!と一吠え。
前回の採血を思い出したのかもね…


ジュリィちゃんが、AVIDの黒いスキャナー、そう、あの「ミニトラッカー2」を
コニクの首あたりにかざすと
ピッ!という音と共に瞬時にマイクロチップ番号がスキャナーに表示されました!
よしよし!確実にマイクロチップは入っている!そうだそうだ!当然だ!

さぁ次は番号の確認!!

私はより確実に番号を照合しようと、ジュリィちゃんに一緒にチェックしてくれるように頼みました。

ジュリィちゃんは一瞬、なんで私が?みたいな不思議そうな顔をしましたが
診察カードに貼ってあるバーコードシールの番号を彼女に見せると、
ゆっくりと私の隣でつぶやき始めました。


ぃいぃちぃ、なぁ、ろっくぅ、じろぉ…

「数字くらいなら日本語で言えるわよ♪」という自負のあるジュリィちゃん。
私の真横からポツリポツリと聞こえてくる、変な番号に
私は集中して確認作業をすることができません。
一緒にチェックをお願いしたのは自分ではありますが、
今から思えば、一人でじっくり確認すりゃよかった。
しかも、つい自分も調子こいて広東語で読み上げてみたり、
余計なことをしても〜た…
後でまた心配にならないように、全身全霊、精神統一して
スキャナーで読み取った番号と、バーコードシールの番号が
確かに一致するか、確認せねばいけなかったのに!!

scan1.JPG


せっかく病院まできたのです。
一度のピッ!では満足できません。
一旦スキャナーの電源を切ったジュリィちゃんに、私は再度の確認を要求!
もう一度だけ読み取って!と頼み、2度目のピッ!をしてもらいました。
水戸黄門の印籠のようにスキャナーを面前に突き出すジュリィちゃん。
そしてそのスキャナーに表示された9桁の数字を、
私はひたすらじぃ〜っと見つめ、
念仏のように頭の中でその番号を繰り返しました。

scan2.JPG



こんな感じで、アンパンマンに会うこともなく、あっという間に無事、確認作業終了。
まぁ、マイクロチップを読み取っただけなんだから当たりまえですが。


帰り道は、すっきりルンルンるんるん やっとこれでぐっすり眠れるわ〜って感じ?
コニちゃん、よかったね〜!ちゃんと入ってるよ〜チップ。
これでしばらくのんびりできるねぇ、お疲れ様ねぇ〜
なんて言いながら、すっかり安堵の夢心地。
久々に、レッツ!コニクダァ〜ンスッ♪

koniku-dance.JPG



がっ!
5分後には すでにまた不安になっている私… はやっ!
番号の一致をちゃんと確認したんだ!という自分の記憶が
なんだかあやふやなもののような気がしてきてしまって…

…そうなの。いっくら確認してもすぐ心配になっちゃうんです、私。

ガス閉めたかなとか、電気消したかなとか、鍵しめたっけ?とか
心配でたまらなくて外出できないって人がいるでしょ?
「強迫神経症」っていうのだそうですが、私もホント、そんな感じなんですよ。
出かけられないまではいかないけど、ガスとか電気とか何回も確認します。
帰国するときとか長く留守にするときは特にそう。
何度チェックしても安心できなくて、なかなか家を出られなかったりします。
数回見ただけじゃ、心配で。自分が信じられないというか、
自分のしたことに自信がないというか。


そんなわけで、帰り道半ばにして、
またもやコニクの皮下に埋められたマイクロチップの番号が
バーコードシールの番号、つまりは検疫で用いる証明書に記入した番号と
ちゃんと一致してるか気になりだしてしまった。
頭のなかで、ぐるぐる ぐるぐる、いろんな数字が駆け巡ります。
ホント、こりゃもぅ病気ですな。


number.JPG



まぁ、マイクロチップ本体の番号と、マイクロチップに付随している
バーコードシールの番号が一致してなかったら、
病院にとっても、マイクロチップ会社にとってもこれは大問題なわけで、
ハッキリ言って私が何度も何度も確認するようなことじゃないんでしょうけど…


もともと心配性なだけに、検疫に関することには
ホントーに胃が痛くなるほど神経ピリピリって感じですよ。。
なので私はこれを、「検疫心配症候群」と名づけたいと思います。





posted by みこねこ at 15:17| Comment(6) | TrackBack(0) | 帰国の心得(検疫制度) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年06月19日

お父さん…

昨日は父の日でしたね。

父の日の贈り物、今回はおかきにしました♪

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これって結構有名らしいですぅ。。あぁ〜自分が食べたいわぁ〜



今でこそ、両親とは気兼ねなく話したり、素直に仲良くしている私ですが
そんなのはここ数年のことでして、それ以前は
私は親とはほとんど口をきかない、とても親不孝な子供でした。
何を言われても、「うん」と「ううん」でしか答えず、親を悲しませたものです。
そんな自分が、嫌で嫌でたまりませんでした。
本当はもっといい子供になりたいのに、でもどうすることもできず、
物心ついたころから、ずっと自分の殻に閉じこもっていた私。

自分が1年間に親と話す言葉は、
普通の家庭の一日の会話量にも満たないんじゃないか…
そう思うと、なんともいえない恐怖感と罪悪感、そして
自分がこんなせいで親はきっと不幸に違いないという思いが溢れ出し、
夜中に布団のなかで、一人シクシク泣いていたものです。

そんな私も、家を離れ一人暮らしをし、社会人として勤めはじめ、
そして夫に出会い、入籍し、いろんなことを経験する中で、
いつしか自然と、親とも普通に接することができるようになっていきました。



そんな頃です。
父が、突然倒れました。
もともと糖尿病を患っていましたが、心筋梗塞でした。

当時私は、夫と入籍したばかりで、
まだ6畳一間の安アパートに同棲状態のまま暮らしていました。

夕方、姉から私の携帯に電話がかかってきたのです。
今でこそ、毎日のようにメールのやりとりをしている私たちですが、
その頃は姉と直接連絡をとるなんてことは全くしたことがなく、
姉から携帯に電話をもらったのは、このときが初めてでした。

携帯片手に、あれぇ〜、どうしたのぉ?って言ったらば、
聞こえてきたのは姉からの思いも寄らぬ言葉。

「お父さんが、倒れちゃった…
胸をおさえたまま、ものすごい汗で… 救急車で運ばれて…どうしよう…」

姉の泣きそうな声と、突然の知らせに、
私はなんて言ったらいいのかわからなくなりました。
とにかく今すぐ病院に向かうから!と電話を切り、
私は夫とともに、父の運ばれた病院先へと急いだのです。


お父さんが救急車で運ばれた… という恐怖めいた不安の広がる一方で、
私はなんだか実感がわかないような、妙な気持ちでした。
とにかく、一刻も早く、病院に行かなければ…


焦る思いで病院に到着すると、救急ロビーの入り口に母の姿がありました。
ガラス張りの自動ドアの向こうから私を見つけた母は、
この緊急事態にはまるでそぐわない、満面の笑みを浮かべて
「ここ!ここ!」とでも言うかのように大きく手招きをして私たちを迎えたのです。
母の予想外に明るい素振りに、「父は絶対大丈夫だ!」という、
なにやら直感めいた安心感のようなものを私は感じました。

lobby.JPG


ロビーに入るや否や、「びっくりしたわよぉぉ〜〜っ!!」 と告げる母。
実はこの日、姉の旦那さまとなるお方が、
結婚の申し入れのため父に挨拶にきていたのです。
父は姉の旦那さんと話している最中に、突然胸をおさえて倒れたらしい。
これはさぞかし、本当にびっくりしたことだろう…

でも普段だったら本来、この時間、家には父しかいなかったのです。
姉は仕事、母はダンス。兄は例えいたとしてもほとんど自分の部屋のなか。
たまたま、本当にたまたま!姉の旦那さまの来訪のために、
母も姉も父のそばにいたのです。

本当だったら、父は誰もいない部屋で、ひとりで倒れていたのかもしれない… 
不幸中の幸いなんて言葉では、言い足りないくらいの心境です。
父の異常を知らせるために、いろんな偶然が結集していた…
そんなふうに思えてなりません。


これは私たち家族にとって、突然の非常事態でした。
大量の汗を流し、もがき苦しむ父の姿に、母と姉は相当動揺したことでしょう。
もし私がその場にいたら、どうしただろうか? 想像もつきません…
そんななか、姉の旦那さんが冷静沈着にも
一人 家の外へでて、救急車の誘導をしてくれていたそうです。
それなのに、母も姉もそんなこととは露知らず
姿の見えない旦那さんのことを、トイレに入っているのだと思っていたらしい。
ずいぶん長いトイレだなぁって。ハハハ…




私たちが病院へ着くとその数分後に、姉夫妻も病院に到着。
そして待つこと数時間。
幸い、心臓の緊急カテーテルによる治療は無事に終わったらしく、
医師から心筋梗塞の病状と処置等の説明を受けました。


ICU(集中治療室)のベッドで、
鼻に管を通され、横になっている父がいます。
私たちは父のベッドを取り囲むように、ぐるりと立ち並びました。

bed.JPG

ベッドに寝そべりながら、うつろな目で父が私たちを見つめています。
ふと、「あれ…、みこちゃんもいるの?」と力なく父がいいました。
倒れたときにはいなかった私がそばにいたもんで、父は驚いたようです。

「当たり前でしょ!ホントに心配したんだから…!」という私の言葉に、
「やっとこれから親孝行できそうなんだからっ!!」と続ける姉。
そして姉の旦那さんは、
「幸せにしますから!」と、姉との結婚を改めて父に伝えていました。




数日後、ICUから一般病棟へと病室が移動。
痛々しい鼻の管が取り外され、
父はだいぶ元気を取り戻したように見えました。
もちろん、当分の間は入院生活です。

そんななか、私たちとのささやかな面会時間は、
父にとって、とてつもない楽しみとなっていたのだと思います。

面会の帰り際、私たちは病室の廊下で立ち止まって振り返り、
入り口から見える父の姿に手を振りました。
父が笑顔でそれに応えます。
ニコニコしながら、ず〜っとず〜っと手を振り続ける父…
あんなにうれしそうな父の顔は、それまで見たことがありませんでした。
まるで赤ちゃんのように、天心無垢なその笑みは、今でも忘れられません。



smile.JPG




私も姉も、今までたくさん、たくさん、親不孝をしてきました。
父が助かってくれたこと。まだ親孝行のチャンスを私たちに残してくれたこと。
このときの感謝の思い、かけがえのない存在なんだという実感。
いつまでも、ずっと、忘れずにいたい…そう思います。




posted by みこねこ at 00:16| Comment(10) | TrackBack(2) | 独り言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年06月14日

イライラ虫

しばらく調子がよかったのですが、また情緒不安定期に突入しております。
無性にイライラしてたまらない。

あんなに愛しくてやまないコニクですら、なんだか不意に腹立たしく思え、
アォォ〜ン! と遠吠えでもしようものなら、発狂しそうになる始末。

すまん、コニクよ。。
おまえを大事に思う気持ちに変わりはないのだが、
とにかくイライラしてしょうがないのだ。。。
今はそっとしておいておくれ…


はぁ〜あぁぁ〜〜  
メガネ鼻の夫に、カマキリチョップを発する気力すら無し…


こんなんじゃぁいかんよな〜と思い、
今日は頑張って1枚、描いてみました。。

イライラ虫に包まれてます。

iraira.JPG





posted by みこねこ at 18:28| Comment(12) | TrackBack(0) | 独り言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年06月07日

コニク血清 採血の巻

お陰さまで、無事にコニク血清の日本送付が完了しました!

心配していた採血は、特にトラブルも起きず、ほんの1分程度で終了。
わずかな時間で、ちゃんと5mlくらいの血液を採取してくれました。

がしかし!採血を実行してもらうまでに時間がかかりました。

採血は、愛想の良かった前回のドクターでってことで予約していたのですが、
どうやら私は二人のドクターの名前を取り違えていたらしく、
診察室にいたのは、なんとアンパンマン!

マイクロチップの規格のことで、
またもやアンパンマンにいろいろと攻め立てられた次第です。
採血実行までのツライやりとりを書こうかな〜とも思いましたが、
また負け犬の遠吠えになりそうなので、今日はとりあえず省略。

その代わりに、採血風景をご紹介します♪

コニクちゃん、採血をするために
腕のお毛毛をでっかいバリカンでウィィィ〜ンって剃られました。
この時点で、見知らぬスタッフとアンパンマンに押さえつけられたコニクは大激怒!
スタッフが噛みつき防止のマスクを素早くコニクの顔へ装着させ、
アンパンマンがコニクの腕の付け根にゴムバンドを巻きました。
そして細長いチューブがついた注射針をプスッとコニクの腕の鳥肌部分に刺し、
そのチューブの先を注射器につなげて採血開始。

ウギャァァァ〜ッ!! と泣き叫ぶ 私の愛するコニちゃん。
注射針が痛いからではありません。これは他人に押さえつけられている怒りから。
私にコニクを支えさせてください!!って言ったらば、
「私たちはプロフェッショナルだから」とか言われ、まったく手を触れることができませんでした。

この病院の診察台は高くて大きくて、しかもコニクは台の端っこにいるから、
アンパンマンがもってる注射器がよく見えません。
ほんのわずかな時間ではありましたが、
離れてただじっとしていることしかできない自分がなんだかとても歯がゆくて、
コニクの叫び声がとてもつらかったです…


koniku-blood.JPG



まぁでも、注射針を何度も刺されたとか、何十分も採血に時間がかかったとか、
血清を作るための採血はすごく時間がかかるというお話を
方々でたくさん聞いていたので、すんなり採血を終わらせてくれた
アンパンマンは、腕は良いのかもしれませんね。
ここは素直に、サンキューベリマッチョ!でございます。


ちなみに私が日本で通ってるぶーちゃんの病院の先生は、
ごく普通に、あっという間に採血してくれます。
もちろんわざわざ毛を刈るようなことなんてしません。
私がぶーちゃんを押さえて、先生は人間にするのと同じような感じで採血。
注射器以外、紐もマスクも何も必要なし。

bu-blood.JPG



ぶーちゃんは、決して、大人しく病院の処置を受けてくれるような
都合の良い猫ではありません。
こんなふうにして採血できるのは、飼い主である私がぶーちゃんを押さえているから。
あ、もちろん先生の腕があってこそですけど。。

押さえることに関して言えば、
飼い主ほどのプロフェッショナルはないのじゃ!と思う私であります。



posted by みこねこ at 22:00| Comment(13) | TrackBack(0) | 帰国の心得(検疫制度) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年06月04日

帰国の心得 血清の巻

突然ですが、義父が来週 日本へ出張することが決定!
そこで、義父にコニクの血清を携帯して日本まで持って行ってもらうために
血清を獲得するべく、病院へ予約の電話をしました。

香港から国際宅急便を使って
日本の指定検査施設へ血清を送ることもできますが、
せっかく義父に日本出張の予定が入ったことだし、
義父に血清を日本まで持って行ってもらい、
成田から宅急便で検査施設に送ってもらえれば、
こんなに都合のいいことはありません。
宅急便の費用は、香港から送るその10分の1程度で済んじゃいますから。


ところがですね、結論から言うと、ダメでした。
血清を自宅へ持ち帰ることを病院が許可してくれなかったのです。

予約の電話時に、あのカビッ歯スタッフ君と話していたんですけど、
血清は自分で日本に持ち帰るからって言ったら、
カビッ歯くんも最初は「あ〜それは良かったね〜」みたいな反応だったのに、
私が、血清つくるのにどれくらい費用がかかるの?って聞いたらば、
「ちょっと待ってね」って、多分アンパンマンドクターに
確認しに行ったらしくて、そしたら急にカビッ歯くんの対応が急変。
病院から直接 国際宅急便で送らなきゃダメです!
みたいなことを言い出したわけ。

でも肝心のその理由がよくわからない!
難しい説明を英語で聞き取る力が残念ながら私にはありませぬ。
とにかく、血清を持ち帰ることはできるのかできないのか、どっちじゃ! と思い、
「ヤウモウマンタイア〜!(なんか問題あんの?)」って
広東語バージョンで聞いたらば、
「ヤウヤウ!ヤウマンタ〜イ!(あるある!大ありだよ〜!)」って、
妙に艶のある抑揚で返事が返ってきた!
それ以上の広東語が私なんぞに聞き取れるはずもなく、
疑問はますます深まるばかり。

なぜ?なぜなぜ?何がいかんの?アンパンドクターの嫌がらせか?!
私は電話じゃどうにも話を理解できず、
カビッ歯くんにFAXで病院側の言い分を送ってくれるよう頼みました。


ホントにちゃんと送ってくれんのかな〜って思ってたら、
数分置かずに、すぐジ〜…ッってFAXが送信されてきて、
やった!早いじゃん!って喜んだのもつかの間、
ピィィィ〜〜〜ッ!! って何やらFAXが異常発信音!!
何よ!なになに〜〜〜!!こんな大事なときに何事?ってFAX覗いたら、
なんと、紙詰まりの表示…

オォォ〜ッ ノォォォ〜ッ!!
よりによってこんなときに紙詰まりとはっ!


noooo.JPG



とりあえず、FAX内容は記憶されてるって表示が点滅してたので
まぁ大丈夫だろうと、自分を落ち着かせながらFAXのふたを開け、
紙詰まりを直しました。

そしてなんとか無事にFAXがプリントされて出てきたわけなんですが、
妙にプリントが早いな?って思って見てみたらば、真っ白けっけでなんも写っとらん。
ゲッ!FAX壊れた?!と思ったんだけど、よ〜く見てみると、
何やらミミズのような力ない文字が薄っすら写っている…

くぅ〜!かびっ歯め!えんぴつで書いてよこしやがったな〜
しかもこんなちっちゃな字で〜〜〜!!

どうしたもんかと考えましたが、写ってない以上、読むこともできません。
しかたなく再度電話。そしたらものすごく愛想のない別のスタッフが出て、
「もう一回送ればいいんでしょ」みたいな応対。。
大きな字で濃くかいてちょ〜っていう私のささやきも虚しく、
そのFAXは送られてこないまま。結局病院の言い分もわからずじまい。

幸い、私はこの病院のメールアドレスを知っていたので、
今度はメールにて反撃開始!
猫の血清の国外持ち出し・持ち込みは、日本も香港も双方問題ないんだ!という訴えと
血清持ち帰らせてよ〜ん!という自分の要求&切望が、
しかと病院に伝わるよう、英文作成に3時間費やし、いざ送信。

翌朝、きちんとそのお返事が我がパソコンに届き、読みましたところ、
答えはやはり、ノー!!

病院からいただいたメールを要約させていただきますとですね…

あなたの言い分は、よぉ〜くわかります。
血清の輸出入は、双方の国の規制にのっとってさえいれば、問題はありません。
でもね、我々が心配してるのはそういうことじゃぁないんです。
病院としては、個人が病院から血清を持ち帰って
検査機関へ届けるなんてことは許可できないんだよ。
だって個人の手に委ねられた血清なんて、そんなの疑わしいでしょ?
もちろん、我々はあなたが何か不正を働くような
そんな人物じゃないってことは承知してるよ!
だけど、個人へ血清を渡すってことは、厳格であるべき検疫制度の
抜け穴を作るようなことになりかねないんだ。
だから、病院で血清を梱包して、病院から送付するんじゃなきゃ、
我々は血清をあなたに提供することはできないんです!
それでも、あなたがどうしても自分で日本に持ち帰るって
言い張るのなら、もう別の病院をあたってもらうしかありません。


…みたいなことが非常に丁寧に書かれてました。


普通なら、ま〜なんて親切な病院!梱包も送付の計らいもしてくれるの〜!!
って喜んで病院にお任せするんでしょうけど、
意固地な私は、まだまだ納得できなくて…

今改めて読み返してみると、これはとても立派な主張だし、
素直に聞き入れるべきとこだよな〜って、そう思えるんですけどね〜

がしかし、悲しいかな! 興奮状態に追い詰められてる人間は、
自分にとって都合の悪い方針を、そう簡単には受け入れられません。

実際、自分でハンドキャリーして日本に持ち帰ったって人は
他国の例ではいっぱい存在してます。
香港の検疫局が持ち出しのOK出してるんだから
香港だって持って帰れるはずでしょ?って
私はまだ根深くそう思っていたわけです。

そんなわけで、懲りずに再度病院へ懇願のメール。。
ですが、病院も私なんかの言い分に折れるはずはなく、
「ソーリー、できません」ってお返事。
「これは病院のルール!他をあたってくれ」ってさ〜

ここまでくると、なんだか私もさらに意地になってしまい、
というか、なんかアンパンマンに負けるような気がして腑に落ちず、
納得いくまでやってやるっ!と、
今度は別の病院に問い合わせの電話をしてみました。
他の病院ならOKなのか、それとも、
香港の病院はどこも血清持ち帰りは許可しないのか…


別の病院へ電話したところ、
とりあえずここも「ノー」っていうことはわかったのですが、
詳しいことはパッパラパ〜でよくわからん。
ちゃんと英語の話せる人に頼んでもう一度電話しておいでって優しく言われたのですが、
うんにゃ!これからそっちに行くから直接話を聞かせてくれ!と頼んだところ、
オーケーオーケー!と、とっても親身に快諾してくれました。

電話を切ってすぐに病院へひとっ飛び。雨はザーザー、雷ピカゴロ。
すでに時間は夜の7時。
おぉぉ〜、気づけばアンタ、朝からバナナ1本しか食っとらんじゃないかっ…


セカンドオピニオンを聞きに訪れたこの病院。
実は、私は最初はここに通いたかったのですよ。
外から見た感じ、とっても雰囲気が良さそうだったから。。
アンパンマンのいる今の病院は、メールアドレスがわかったってだけで
連絡をとり始めて、そのままお世話になってるわけなのです…

私の予想通り、本当にここの病院はとても感じがよかったですね〜
香港人のドクターと西洋人といるのですけど、2人ともすっごく親切だったわ♪
ろくにしゃべれない私にも、ちゃんと向き合っていろいろ説明してくれました。


hello.JPG



その説明の10分の1も自分は理解できてたのかどうか、
それは怪しいものですが、とにかく、こちらの病院の言い分も
やはり、アンパンドクターの主張と多分同じなようでした。

香港の病院すべてがそうなのかは定かではありませんが、少なくとも、
私の住んでるこの界隈の病院は、みな同じような規則を設けているようです。

それだったらば、送付を請け負ってくれるという
アンパンマン病院の好意を無にするなんて、もってのほか!
そんなもったいないことは決してしちゃぁなりませんっ!!
親切な2人のドクターの優しい熱弁により、
やっと私も、素直に血清の持ち帰りをあきらめる事ができました…


そんなわけで、私はその足で、この病院から100メートルと離れていない、
アンパンマン病院へとそのまま向かいました。
予約の確定をするために…

ネイホウ〜 …と恐る恐る病院を訪れると、
散髪したてらしき、こざっぱりとしたカビッ歯くんが、
私の突然の訪問にちょっと動揺してます。

「あなたのドクターのお言葉、私、やっと理解しました。。
 やっぱり、こちらで血清お願いしますぅ〜」って伝えたら
カビッ歯くんはホッとしたような笑みで、とても喜んでいました♪

こっちの病院も、決して悪くはないのですよね…。
うん。むしろ いい病院なんだろな。


まぁ、こんなわけでして、血清予約に1日費やし、
無事、月曜の朝一に血清を採取する運びとなりました。


血清の送付まで請け負ってくれる病院を探している飼い主さんが多いでしょうに、
絶対自分で持って帰るんじゃ〜!!って意気込んでた私は
ちょっと変わってるかもしれませんね〜。ハッハッハ〜
国際宅急便の費用も、私が思っていたほど高額ではないことがわかったし、
とりあえずは、結果オーライってとこです。

素直に病院に任せていれば、最初からなんの苦労もなかったのかもしれませんが、
でも!妥協せず、病院と何度も連絡を取ったり、ドクターに直談判しに行ったり、
自分が納得いくまで、たとえ異国であっても、とことん実行に移せたことは、
私にとって、とても大きな自信につながりました。

またまた一皮むけた、そんな気がしま〜す♪


dappi.JPG



あとは、血清の採取が無事終了することを祈るばかりです…

長文読んでくれた方、お疲れ様です。ありがと〜!



posted by みこねこ at 00:51| Comment(18) | TrackBack(1) | 帰国の心得(検疫制度) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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